体脂肪率の平均は?男女別・年齢別の標準・適正値の目安と見た目の違いを解説

taishibo-ritsu-heikin

「自分の体脂肪率は、平均と比べて高い?」と気になる方は多いでしょう。体脂肪率は年齢や性別によって平均値や適正値が異なるため、数字だけでは判断しにくいものです。

この記事では、体脂肪率と内臓脂肪・皮下脂肪の違いや、なぜ体重より体脂肪率が重視されるのかを解説します。

男女別・年齢別の平均値と適正値の違い、体脂肪率ごとの見た目や何パーセントからやばいのかを説明し、正しい測り方や計算方法、体脂肪率が増える原因や落とし方まで紹介します。

目次

体脂肪率とは?体脂肪や内臓脂肪・皮下脂肪との違い

体脂肪率とは?体脂肪や内臓脂肪・皮下脂肪との違い

体脂肪率とは、体重のうち脂肪が占める割合を示した数値です。同じ体重でも、脂肪が多いか筋肉が多いかで体の状態は大きく変わります。まずは基本として、「体脂肪」「内臓脂肪」「皮下脂肪」の違いや、BMI・体重との違いを整理しておきましょう。

体脂肪と内臓脂肪・皮下脂肪の違い

体脂肪とは、体に蓄えられた脂肪の総称で、大きく「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類に分けられます。

体脂肪は体全体の脂肪

●内臓脂肪

お腹の内臓のまわりにつく脂肪です。皮下脂肪に比べると食事や運動で減らしやすい一方、増えすぎると高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながりやすいとされています。

●皮下脂肪

皮膚のすぐ下につく脂肪です。お腹や太もも、お尻などにつきやすく、いったんつくと落ちにくいのが特徴です。女性につきやすい傾向があります。

体脂肪率は、この内臓脂肪と皮下脂肪を合わせた「体脂肪全体」が、体重に占める割合を表したものです。

体脂肪率とは?体脂肪や内臓脂肪・皮下脂肪との違い

体脂肪率とBMIは何が違う?

体脂肪率とよく一緒に使われる指標に「BMI」があります。BMIは手軽に肥満度を測れる指標として広く使われており、体重(kg)を身長(m)の2乗で割って求めます。

体脂肪率とBMIの大きな違いは、BMIは筋肉と脂肪を区別しないという点です。そのため、筋肉質な人は脂肪が少なくてもBMIが高く出たり、逆に体重が軽くても脂肪が多い「隠れ肥満」を見抜けなかったりします。

一方、体脂肪率は脂肪の割合そのものを見るため、体の中身まで把握できます。

>>BMIの計算方法と基準値一覧はこちら

項目BMI体脂肪率
計算・測定に使うもの体重と身長体組成計などで測定
筋肉と脂肪の区別区別しない脂肪の割合がわかる
隠れ肥満の判定見抜けないことがある体の中身まで把握できる
手軽さ計算式で手軽測定機器が必要

なぜ体重より体脂肪率が重要なのか

体重は、筋肉・脂肪・水分・骨などをすべて合わせた重さです。そのため、体重の増減だけでは「何が増えて何が減ったのか」まではわかりません。

たとえばダイエットで体重が減っても、その中身が筋肉だった場合、見た目が引き締まらなかったり、かえって脂肪が落ちにくい体になったりすることがあります。

体脂肪率を見れば、脂肪がどれくらいあるか、体の中身(体組成)がどう変化したかがわかります。健康管理やダイエットでは、体重の数字だけでなく、体脂肪率もあわせて確認することが大切です。

体脂肪率の平均値・適正値を男女別・年齢別に解説

体脂肪率の平均値・適正値を男女別・年齢別に解説

体脂肪率は、同じ数値でも年代や性別によって「高い・低い」の評価が変わります。

ここでは、男女別・年代別の平均値と適正値を早見表で確認し、その違いや基準が異なる理由を解説します。

【20〜70代×男女別】体脂肪率の平均値・適正値の目安一覧

下の早見表で、自分の年代・性別の欄を確認してみましょう。

女性

年代平均値適正値
(標準)
やせ軽肥満肥満
20代28.0%21〜34%〜20%35〜39%40%〜
30代29.0%21〜34%〜20%35〜39%40%〜
40代29.5%22〜35%〜21%36〜40%41%〜
50代30.3%22〜35%〜21%36〜40%41%〜
60代29.9%23〜36%〜22%37〜41%42%〜
70代31.5%23〜36%〜22%37〜41%42%〜

男性

年代平均値適正値
(標準)
やせ軽肥満肥満
20代18.2%11〜21%〜10%22〜26%27%〜
30代21.2%11〜21%〜10%22〜26%27%〜
40代22.8%12〜22%〜11%23〜27%28%〜
50代23.8%12〜22%〜11%23〜27%28%〜
60代24.1%14〜24%〜13%25〜29%30%〜
70代24.6%14〜24%〜13%25〜29%30%〜

※適正値はタニタの年代区分(〜39歳/40〜59歳/60歳〜)に基づきます。

※平均値(InBody)は、健診・施設等で測定した人のデータの平均です。目安としてご覧ください。

女性の平均は20代で約28%、年代が上がるにつれて高くなり、70代では約31.5%になります。男性は20代で約18%と低めですが、30代以降は20%を超え、60〜70代では約24%台まで上がります。体脂肪率は、男女とも加齢にともなって高くなりやすいことがわかります。

なお、体脂肪率の評価は筋肉量や骨格などによって個人差があるため、早見表はあくまで目安として活用してください。

参考:平均値 男女別・年代別の体成分データ(InBody)

適正値 体脂肪率判定表(タニタ)

体脂肪率の平均値は標準・適正値とは違う

早見表に並べた「平均値」と「適正値」は、似ているようで意味が違います。平均値は実際に測定した人たちの数値を平均したもので、適正値(標準範囲)は健康的とされる範囲を示します。つまり「平均と同じくらい」でも、健康的とは限りません。

早見表を見比べると、女性の平均はどの年代でも標準範囲の上寄りに位置し、男性はさらに顕著で、30代で平均が標準の上限(約21%)に並び、40代以降は上限を超え、50代以降の男性は平均が軽肥満の範囲に入ります。

体脂肪率の平均値・適正値を男女別・年齢別に解説

※区分はタニタ体脂肪率判定表に基づく。

このように、「平均かどうか」ではなく「適正値に収まっているか」を意識することが大切です。実際、体組成計メーカーのInBodyも、日本人は加齢にともなって平均体脂肪率が標準を上回り、「隠れ肥満」になりやすいと解説しています。

女性の体脂肪率の理想と平均のギャップ

女性が理想とする体脂肪率は、見た目が引き締まって見える20〜25%前後とされることが多いです。一方で、実際の平均は20〜30代で約28〜29%です。つまり、多くの女性で「理想」と「平均」の間には数%のギャップがあります。

また、理想とされる数値は誰にでも一律に当てはまるわけではありません。体脂肪率は年齢やライフステージによって自然に変化します。とくに女性は、出産や更年期といったホルモンの変化の影響も受けやすく、20代で言われる理想値を何歳になっても同じように目指すのは現実的ではありません。

女性は体の機能を保つために一定の脂肪を必要とするため、平均より少し高めでも標準範囲に収まっていれば健康上の心配は少ないとされています。「平均を下回らないと」と考える必要はなく、いまの自分にとって無理のない範囲を基準にすることが大切です。

男性の体脂肪率の平均・適正値が女性より低い理由

早見表のとおり、男性の平均・適正値は女性より一回り低くなっています。タニタの基準では、男性と女性の適正とされる範囲は10%程度の差があるのがわかります。

これは主に、体のつくりの違いによるものです。女性は妊娠・出産に備えて、女性ホルモン(エストロゲン)の働きで皮下脂肪が蓄えられやすく、体に欠かせない「必須脂肪」も男性より多くなります。

一方、男性は筋肉量が多いぶん、同じ体重でも脂肪の占める割合が小さく、相対的に体脂肪率が低くなります。

ただ、男性の場合に気をつけたいのが40代以降の内臓脂肪です。年齢とともに筋肉量が落ちると基礎代謝が下がり、若い頃と同じ食事・運動量でも脂肪がたまりやすくなります。そのため、見た目が極端に太っていなくても、お腹まわりに脂肪がつきやすくなる傾向にあります。

項目女性男性
体のつくり皮下脂肪が蓄えられやすい筋肉量が多い
必須脂肪(体に必要な脂肪)多い少なめ
同じ体重での脂肪の割合高くなりやすい小さくなりやすい
適正値の目安高め低め(約10%の差)

【図解】体脂肪率の見た目の違いを男女別・パーセント別に紹介

【図解】体脂肪率の見た目の違いを男女別・パーセント別に紹介

体脂肪率は、数字だけでなく見た目にも表れます。同じ体型に見えても体脂肪率が違ったり、逆に同じ体脂肪率でも見た目が違ったりするのも特徴です。

ここでは、女性・男性それぞれの体脂肪率ごとの見た目の目安を紹介します。

女性の体脂肪率ごとの見た目と体型

女性の体脂肪率は、数%変わるだけで体のラインが大きく変わります。見た目の変化が気になる方も多いので、ここでは体脂肪率ごとの見た目を少し細かく見ていきましょう。下の図は、体脂肪率20%から50%までの変化を示したものです。

【図解】体脂肪率の見た目の違いを男女別・パーセント別に紹介

※区分はタニタ体脂肪率判定表に基づく。見た目には個人差があります。

20%前後:筋肉のラインが見え、引き締まった印象。

25%前後:健康的で、すっきりした体型。

30%前後:やや柔らかさが出て、女性らしい丸みのある体型に。

35%前後:お腹や太ももに脂肪がつきはじめ、丸みが目立ってくる。

40%前後:お腹周りや腕に脂肪が増え、丸みのある体型に。

45%前後:お腹や腰回りに脂肪が増え、全体的に丸みのある体型に。

50%前後:全体的に脂肪が多く、お腹や腰回りのボリュームが大きくなる。

見た目を意識する女性は多いですが、体脂肪率は低ければよいというものではありません。女性は体の働きを保つために一定の脂肪が必要で、無理に下げすぎると月経が止まったり、体調を崩したりする原因になります。見た目を意識するのは自然なことですが、健康を損なわないように適正値を意識しましょう。

男性は何%で腹筋が見える?体脂肪率ごとの見た目の変化

男性の見た目でわかりやすい目安が「腹筋が見えるかどうか」です。体脂肪率が低いほど、腹筋のラインがはっきりします。

下の図は、体脂肪率10%から30%までの変化を示したものです。

【図解】体脂肪率の見た目の違いを男女別・パーセント別に紹介

※区分はタニタ体脂肪率判定表に基づく。見た目には個人差があります。

10%前後:腹筋が割れてはっきり見える、引き締まった体型。

15%前後:うっすらと腹筋のラインが見える。

20%前後:腹筋は見えにくくなり、標準的な体型に。

25%前後:お腹に脂肪がつき、丸みが出てくる。

30%前後:お腹がせり出し、丸みのある体型に。

腹筋が見える体を目指すなら、体脂肪率15%以下が一つの目安とされます。ただし下げすぎは体調を崩す原因にもなるため、無理のない範囲で目指しましょう。

体脂肪率で変わる顔つきの特徴

体脂肪率は、体型だけでなく顔つきにも表れます。体脂肪率が高くなると、頬や顎まわりに脂肪がつき、顔全体が丸い印象になります。逆に体脂肪率が下がると、フェイスラインがすっきりして、輪郭がシャープに見えやすくなります。

【図解】体脂肪率の見た目の違いを男女別・パーセント別に紹介

※イラストはイメージです。顔の変化には個人差があります。

「ダイエットで最初に顔から痩せた」と感じる人が多いのも、顔は皮膚が薄く、皮下脂肪の変化を実感しやすいためと考えられます。

ただ、体のどこから脂肪が落ちるかには個人差があるため、必ずしも顔から痩せるとは限りません。

同じ体脂肪率でも見た目が違うのは筋肉量の差

同じ体脂肪率でも、人によって見た目が変わることがあります。その主な理由が、筋肉量の差です。筋肉は脂肪よりも引き締まって見えるため、筋肉量が多い人は、同じ体脂肪率でも引き締まった印象になります。

逆に筋肉量が少ないと、同じ数値でも柔らかくぽっちゃりした印象に見えがちです。体脂肪率の数字だけでなく、筋肉量とのバランスも意識することが大切です。

体脂肪率は何パーセントからやばい?高い・低いときの体への影響

体脂肪率は何パーセントからやばい?高い・低いときの体への影響

体脂肪率は、高すぎても低すぎても体の不調につながります。

ここでは、体脂肪率が高い場合・低い場合に体で何が起こるのか、見落としやすい「隠れ肥満」とあわせて解説します。「何パーセントからやばいのか」の目安は男女で異なるため、まずは下の表で危険ラインを確認しましょう。

状態女性男性
高い(肥満)40%〜27%〜
低い(やせ)〜20%〜10%

※20〜30代を目安とした区分です。適正とされる範囲は年代で少しずつ変わります(年代別の詳細は前章の早見表をご覧ください)。 ※区分はタニタ「体脂肪率判定表」に基づきます。

体脂肪率が高いとどうなる?肥満や生活習慣病のリスク

体脂肪率が高い状態は、体に脂肪が過剰にたまっていることを意味します。とくに気をつけたいのが、お腹の内臓のまわりにつく内臓脂肪です。内臓脂肪は加齢や運動不足、食べすぎなどで増えやすく、増えすぎると高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病につながりやすいとされています。

体脂肪率は何パーセントからやばい?高い・低いときの体への影響

内臓脂肪が増えると、血圧や血糖の調整が乱れ、動脈硬化が進みやすくなる傾向があります。見た目が大きく変わっていなくても、「内臓脂肪型」の状態では、生活習慣病のリスクが高まる点に注意が必要です。

なお、肥満かどうかの判定や健康リスクの基準は、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン」で定められています。

>>肥満の判定と肥満症の診断基準(日本肥満学会)

体脂肪率が低いとどうなる?低すぎる場合のデメリットとは

体脂肪率は低ければよいというものではなく、低すぎても体には負担になります。脂肪は、体温を保ったりホルモンの材料になったりと、体に欠かせない役割を担っているからです。

体脂肪率が低すぎると、男女を問わず次のような不調が起こりやすくなるとされています。

●ホルモンバランスの乱れ

体脂肪が減りすぎるとホルモンの分泌が乱れ、女性は月経不順や無月経、男性は性欲や気力の低下が起こりやすくなります。

●骨密度の低下

骨を支えるホルモン(女性はエストロゲン、男性はテストステロン)が低下することで骨がもろくなり、骨密度の低下や疲労骨折のリスクが高まります。

●免疫力の低下

体を守る力が弱まり、風邪をひきやすくなるなど体調を崩しやすくなります。

●疲労感・冷え・肌や髪のトラブル

エネルギー不足や血行の悪化から、疲れやすさや冷え、肌・髪の不調が出やすくなります。

とくに女性は、体の働きを保つための「必須脂肪」が男性より多く必要なため、影響が表れやすい傾向があります。男性も、極端に体脂肪を落とせばホルモンや骨の健康を損なうおそれがあります。

見た目を気にして無理に下げすぎず、男女ともに適正範囲を下回らないよう意識しましょう。

>>【動画】過度なダイエットは骨密度を低下させる(厚生労働省)

隠れ肥満とは?BMIが正常でも体脂肪率が高いと危険な理由

「隠れ肥満」とは、体重やBMIは標準の範囲なのに、体脂肪率が高い状態を指します。見た目が太っているわけではなく、体重の数字も問題ないため、本人も気づきにくいのが特徴です。

隠れ肥満が見落とされやすいのは、BMIが体重と身長だけで計算され、脂肪と筋肉を区別しないためです。体重が標準でも、筋肉が少なく脂肪の割合が多ければ、体の組成は脂肪に偏っていることになります。こうしたタイプは内臓脂肪が多い場合もあり、前述したとおり生活習慣病のリスクにつながりやすいと考えられています。

【BMIだけでは隠れ肥満はわからない】

体脂肪率は何パーセントからやばい?高い・低いときの体への影響

体重やBMIだけでは見抜けないからこそ、体脂肪率もあわせて確認することが、隠れ肥満を防ぐうえで役立ちます。

>>やせすぎ・太りすぎのリスクと対策(厚生労働省)

体脂肪率の正しい測り方と計算方法

体脂肪率の正しい測り方と計算方法

体脂肪率は体重のように単純には量れず、測り方やタイミングによって数値が変わることを覚えておいてください。正しく測るポイントを知らないと、「あてにならない」と感じてしまうことも少なくありません。

ここでは、体重計や体組成計での測り方の違いと誤差を減らすコツ、体脂肪量の計算方法を解説します。

体重計の体脂肪率はあてにならない?誤差が出る理由

市販の体重計や体組成計の多くは、体に微弱な電流を流して体脂肪率を推定する「生体電気インピーダンス法(BIA)」という仕組みを使っています。脂肪は電気を通しにくく、水分の多い筋肉は電気を通しやすいという性質を利用し、電流の流れやすさから脂肪の割合を割り出す方法です。

「体重計の体脂肪率はあてにならない」と感じやすいのは、この仕組み上、体内の水分量によって数値が左右されるからです。食事や水分補給の後、入浴や運動の直後、起床直後などは、体の水分や体温が変化しているため、同じ日でも体脂肪率の数値が上下します。

体脂肪率の正しい測り方と計算方法

一般には、起床後は高め、日中から夜にかけては低めに出やすい傾向があります(機種や個人によって差があります)。

つまり、体重計の体脂肪率を測る際は数値がばらつかないように同じ条件にすることが大切です。

体組成計(体脂肪計)で体脂肪率を正しく測る方法

体組成計(体脂肪計)は、体脂肪率だけでなく筋肉量などもあわせて推定できる機器です。家庭用でも、測り方のコツを押さえれば、変化を追う目安として十分に役立ちます。

誤差を減らすには、次のポイントを意識しましょう。

  • 毎日同じ時間に測る
  • 食事・入浴・運動の直後は避ける
  • 素足で電極に正しく乗る

なお、家庭用の体組成計が示すのは、あくまで推定値のため、より正確に知りたい場合は、医療機関などで使われる専用の測定方法(DXAなど)を利用するとよいでしょう。

体脂肪率の計算と体脂肪量の出し方

体脂肪率は測ったことがあるものの、実際の体脂肪量を知らない方も多いでしょう。

体脂肪量を知るメリットは、「減らすべきもの」がはっきりすることです。体脂肪率という割合だけではイメージしにくくても、「自分の体に脂肪が約15kgある」と重さに置きかえると、ぐっと実感がわきます。

たとえば「体重を5kg減らす」とだけ考えると、減ったのが脂肪なのか筋肉や水分なのかがわかりませんが、「脂肪を3kg減らす」と考えれば、落とすべきものが脂肪だとはっきりします。

さらに、体重が同じでも体脂肪量と除脂肪体重(脂肪以外の重さ) の変化を見れば、減ったのが脂肪か筋肉かを確認でき、体づくりが正しい方向に進んでいるかの手がかりになります。

体脂肪率そのものは体組成計などで測るもので、自宅で手計算して求めることはできません。一方、体脂肪率がわかれば、脂肪が実際に何kgあるかを示す「体脂肪量」は、かんたんな計算で出せます。

体脂肪量(kg)= 体重(kg)× 体脂肪率(%)÷ 100

体重から体脂肪量を引いた残りが「除脂肪体重」です。これは筋肉や骨、水分など、脂肪以外の重さを合計したもので、筋肉量の目安としても使われます。

たとえば体重60kg・体脂肪率25%の人なら、60×25÷100=15kgが脂肪の量です。体重から脂肪量を引いた45kgが除脂肪体重にあたります。

体脂肪率の正しい測り方と計算方法

体脂肪量・除脂肪体重 かんたん計算ツール

体脂肪量 — kg
除脂肪体重 — kg

体重と体脂肪率を入力すると、体脂肪量と除脂肪体重を自動で計算します。

※ 入力値をもとにした概算です。体脂肪率は体組成計で測った数値を入力してください。

こうした数値は、自動計算ツールやサイトでも手軽に求められますが、いずれも入力した体脂肪率をもとにした概算にすぎません。まずは体組成計で体脂肪率を測り、必要に応じて体脂肪量も確認してみましょう。

体脂肪率が増える原因と「体重は減るのに体脂肪率が減らない」理由

体脂肪率が増える原因と「体重は減るのに体脂肪率が減らない」理由

体脂肪率は、日々の生活習慣によって少しずつ変化します。「気づいたら増えていた」「ダイエットしているのに減らない」と悩む人も多いところです。

ここでは、体脂肪率が増える原因と、体重は減るのに体脂肪率が減らない理由、さらに加齢や更年期による変化について解説します。

体脂肪率が増える原因は食生活や運動不足

体脂肪率が増えるいちばんの原因は、消費するエネルギーよりも、食事でとるエネルギーが多い状態が続くことです。使いきれなかったエネルギーが、脂肪として体にたまっていきます。

具体的には、次のような生活習慣が体脂肪率を上げやすくします。

  • 食べすぎや、揚げ物・甘いものなど高カロリーな食事が多い
  • 夜遅い時間の食事や飲酒が習慣になっている
  • 運動不足で、消費エネルギーや筋肉量が落ちている

とくに運動不足で筋肉が減ると、基礎代謝(じっとしていても使われるエネルギー)が下がり、脂肪がいっそうたまりやすい体になります。体脂肪率は、食事と運動の両面から見直すことが大切です。

ダイエットしても体脂肪率が減らない・落ちないのはなぜ?

「体重は落ちてきたのに、体脂肪率が減らない」という声はよく聞かれます。その背景には、減ったものの“中身”が関係しています。

体脂肪率が増える原因と「体重は減るのに体脂肪率が減らない」理由

体重が減っても、その内訳が水分や筋肉だった場合、脂肪自体はあまり減っていないため、体脂肪率は下がりません。むしろ、極端な食事制限で筋肉が落ちると、除脂肪体重が減って体脂肪率がかえって上がってしまうこともあります。

また、体脂肪率は「体重に占める脂肪の割合」なので、脂肪と筋肉が同じように減ると、割合としては変わりにくいのも特徴です。体脂肪率を下げたいときは、体重そのものを落とすより、筋肉を保ちながら脂肪を減らすことが鍵になります。

加齢・更年期で体脂肪率は上がりやすくなる

体脂肪率は性ホルモンの変化からも影響を受けます。とくに変化が大きいのが、女性の更年期です。

女性ホルモンのエストロゲンには、内臓脂肪の蓄積をおさえる働きがあります。そのため40〜50代の更年期にさしかかってエストロゲンが減少すると、その働きが弱まり、お腹まわりを中心に脂肪がつきやすくなるとされています。それまで下半身の皮下脂肪が中心だった体型が、更年期以降はお腹まわりの内臓脂肪が増えるタイプに変わりやすくなるのも、この時期の特徴です。

体脂肪率が増える原因と「体重は減るのに体脂肪率が減らない」理由

男性も、中高年になると男性ホルモン(テストステロン)や筋肉量が低下し、体脂肪率は徐々に上がりやすくなります。

こうした年齢による変化は完全には避けられませんが、筋肉を維持する運動やバランスのよい食事を続ければ、増えるスピードをゆるやかにできます。

>>更年期の太りやすくなる理由と対策(大正製薬)

体脂肪率を下げるには?食事や運動での落とし方

体脂肪率を下げるには?食事や運動での落とし方

体脂肪率を下げる基本は、筋肉をできるだけ保ちながら、脂肪を減らしていくことです。前章でも触れたように、体重を急に落とすことより、食事と運動の両面からゆるやかに取り組むほうが、体脂肪率は下がりやすくなります。

ここでは、体脂肪率を下げるための食事と運動のポイントを紹介します。

体脂肪率を下げる食事と食べ物

体脂肪率を下げる食事の基本は、消費するエネルギーに対して、とりすぎていたぶんを整えることです。ただし、極端な食事制限は筋肉まで落としてしまい、かえって逆効果になりやすいため、栄養をとりながら無理なく続けることが大切です。

とくに意識したいのは、次のような点です。

●タンパク質をしっかりとる

タンパク質は筋肉の材料になる栄養素なのでしっかりとることが大切です。ダイエットで食事を減らすと、脂肪だけでなく筋肉も落ちやすく、筋肉が減ると基礎代謝が下がって、痩せにくい体になってしまいます。鶏むね肉やささみ、魚、卵、納豆や豆腐などの大豆製品などを毎食に一品、おかずとして取り入れるのがよいでしょう。

●脂質・糖質のとりすぎを抑える

揚げ物や脂身の多い肉、菓子パンやスナック、甘い飲み物などはエネルギーが高いため、と

りすぎると脂肪としてたまりやすくなります。主食の白米やパンも、量が多すぎないか見直すとよいでしょう。

●食物繊維をとる

野菜、きのこ、海藻、豆類などに多く含まれる食物繊維は、血糖値の急な上昇を抑えたり、腹感を得やすくしたりする働きがあります。食事の最初に野菜から食べると、食べすぎの予防にもつながります。

体脂肪率を下げるには?食事や運動での落とし方

「これだけ食べれば痩せる」といった単品ダイエットや極端な糖質オフは、続けにくいうえ筋肉も落ちやすいため、おすすめできません。バランスのよい食事を習慣にすることが、体脂肪率を下げる近道になります。

有酸素運動と筋トレで体脂肪率を下げる

運動は、有酸素運動と筋トレを組み合わせるのがポイントです。それぞれ役割が違うため、両方を取り入れると体脂肪率を下げやすくなります。

●有酸素運動

ウォーキングやジョギング、水泳などは脂肪をエネルギーとして使うため、脂肪を減らすのに役立ちます。

●筋トレ

スクワットなど、太ももやお尻といった大きな筋肉を動かす運動を意識しましょう。筋肉量を保つことで基礎代謝が下がりにくくなり、脂肪がたまりにくい体づくりにつながります。

体脂肪率を下げるには?食事や運動での落とし方

まとまった運動時間がとれない場合も、こまめに歩く、階段を使うなど、日常で体を動かす量を増やすだけでも体脂肪率を下げる助けになります。大切なのは、無理なく続けられる方法を選ぶことです。

体脂肪率のよくある質問

体脂肪率のよくある質問

最後に、体脂肪率についてよく寄せられる質問をまとめました。

体脂肪率は1ヶ月で何パーセント落ちる?

体脂肪率の減り方には個人差がありますが、健康的に落とすなら、1ヶ月で1〜2%程度を目安にするのが現実的です。体脂肪率は短期間で大きく変わるものではなく、ゆっくり減らすほうが筋肉を保ちやすく、リバウンドもしにくくなります。

1〜2%と聞くと少なく感じるかもしれませんが、体脂肪率は数%変わるだけで見た目の印象が変わります。お腹まわりや顔まわりがすっきりする、服のサイズに余裕が出るなど、数字以上に変化を実感できることも少なくありません。こうした小さな手ごたえが、続けるモチベーションにもつながります。

短期間で急に落とそうとすると、脂肪よりも先に筋肉や水分が減り、かえって痩せにくい体になることもあります。あせらず、数ヶ月単位で取り組むとよいでしょう。

体脂肪率とBMIはどっちを重視する?

BMIは身長と体重から手軽に肥満度を確認できる便利な指標ですが、脂肪と筋肉を区別できないという弱点があります。そのため、体の中身(脂肪の割合)まで把握するには、体脂肪率をあわせて見ることが大切です。

健康診断などでおおまかな目安を手軽に知りたいときはBMI、ダイエットや体づくりで「減ったのが脂肪か筋肉か」を見極めたいときは体脂肪率、というように使い分けるとよいでしょう。とくに体組成の変化を追いたいときは、体脂肪率が役立ちます。

力士やアスリートの体脂肪率はどのくらい?

力士や陸上などのアスリートの体脂肪率について気になる方も多いですが、どちらも体型や競技によって数値が大きく異なり、一般の人の目安とはかけ離れています。

力士は体脂肪率が20〜30%台と高めですが、激しい稽古で鍛えた筋肉や骨の量も非常に多く、見た目の印象ほど脂肪に偏っていません。体脂肪率を「筋肉量とセットで見る」ことの大切さがよくわかる例です。

一方、マラソンなどの持久系では一桁〜10%台と低いこともあります。

競技によって理想の体脂肪率は異なり、これらはその競技に最適化された特別な体で、一般の人がそのまま目標にすると健康を損なうおそれがあります。

前章で触れたように、体脂肪率は低ければよいというものではないため、参考程度にとらえましょう。

体脂肪率は何で測れる?無料で測れる場所

体脂肪率を詳しく知りたい場合は、医療機関などで測定ができます。

毎日変化を見たい方は、家庭用の体組成計(体脂肪計)で手軽に測れます。価格は数千円から2万円程度まで幅があり、選ぶときは次の点を目安にするとよいでしょう。

  • 測定方式:両足だけで測る体重計タイプと、両手両足で測るタイプがあります。両手両足タイプは全身を測れるぶん、精度が高い傾向があります。
  • 測定項目:体脂肪率のほかに、筋肉量・基礎代謝・BMI・内臓脂肪レベル・体水分量などを測れるものもあります。自分が知りたい項目がそろっているかを確認しましょう。
  • 使いやすさ:乗るだけで測れるものや、スマホアプリと連携して自動で記録できるものがあります。数値の推移をグラフで振り返れると、変化がわかって続けやすくなります。

無料で測れる場所としては、次のようなところがあります。

  • スポーツジムやフィットネスクラブの体験・見学
  • 自治体の保健センターや健康イベント
  • 家電量販店やドラッグストアの店頭測定コーナー

設置状況や利用できる条件は場所によって異なるため、確認してみてください。

【まとめ】体脂肪率の平均は?男女別・年齢別の適正値と見た目を解説

体脂肪率は、体重やBMIだけではわからない「体の中身(脂肪の割合)」を映す指標です。大切なのは、「平均かどうか」よりも「適正値に収まっているか」です。

適正値は男女・年代で異なるので、早見表で基準を確認してみてください。

体脂肪率は高すぎても低すぎても不調につながります。見た目が標準でも油断できない「隠れ肥満」もあるため、数字だけでなく、体脂肪量もチェックしてみることが大切です。

体脂肪を下げたいときは、食事や運動を見直し、筋肉を保ちながら脂肪を減らすのが基本です。まずは自分の体脂肪率を知ることから始めてみてください。

目次